絵本紹介【ふしぎなたまご】【だいくとおにろく】【王さまと九人のきょうだい】

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年齢別に絵本を紹介します。
読み聞かせのときなど、絵本選びの参考にしてください^^

0~2歳のお子様へ 「ふしぎなたまご」

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雪のようにまっしろな卵がおちていました。
めんどりやおんどり、猫や犬が次々にやってきては自分のだと主張します。
そうこうしているとその卵にひびが…。
中から出てきたのは、あひるのあかんぼでした。
あひるがおなかがすいたなあと言うと、みんなは手分けしてお世話します。
あひるのあかんぼは、むくむくと大きくなるのでした。

子どもたちにとって、身近な生き物たちがページいっぱいに描かれていて目にとまります。
生まれた赤ちゃんはみんなで大切に育てます、という作者の思いが込められているのでしょうか。

やさしさのつまった絵本です。

「ふしぎなたまご」
ディック・ブルーナ ぶん・え
石井桃子 やく
福音館書店 700円+税

3~4歳のお子様へ 「だいくとおにろく」

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流れがはやいため、何度橋をかけても流されてしまうという大きな川がありました。困り果てた村人たちは、一番腕の立つ大工に橋づくりを頼むことにしました。

実は川には大きな鬼がいて、しかもその鬼、頼みもしないのに橋をかけてしまいます。
鬼は、橋をかけてやった代わりに大工の目玉をよこせと言ってきました。
大工が「まってくれ」と言うと鬼は「おれの名前を当てればゆるしてやってもええぞ」とどなります。
さて、大工は見事言い当てられるでしょうか。

鬼と大工のやりとりが愉快な昔話です。

「だいくとおにろく」
松居直 再話
赤羽末吉 画
福音館書店 900円+税

5歳以上のお子様へ 「中国の民話 王さまと九人のきょうだい」

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大昔のイ族の村に、年寄り夫婦が住んでいました。
なかなか子どもが授からず、池のほとりで悲しんでいると、白髪の老人が池の中から現れ、子ができるという丸薬を九つ差し出したのです。
やがておばあさんには九人の子どもができました。
その子どもたちには、それぞれに能力が備わっていました。

いっぽう都の宮殿では、一大事が起きていましたので、王さまがおふれを出していました。
おふれを知って助けたのは、あの九人のうちの一人「ちからもち」でした。
ところが、人を信用しない悪い王さまはそれを認めようとせず、次々と難題をつきつけます。
そこで、顔も体つきもそっくりなきょうだいたちは、難題に見合う能力の子をよこし、見事王さまを打ち負かすのでした。

これぞ、権力ある者を懲らしめる、爽快で傑作なお話です。

「中国の民話 王さまと九人のきょうだい」
君島久子 訳
赤羽末吉 絵
岩波書店 1,200円+税
宮城知加子

我が子の子育て期間、絵本のセミナーなどに参加し、心に響く良質の絵本に出会いました。
現在、親子支援に保育士として従事する傍ら、玩具店の絵本コーナーも担当しています。
多くの方に素敵な絵本を知ってもらえたらいいなと思っています。