年齢別に絵本を紹介します。
読み聞かせのときなど、絵本選びの参考にしてください^^
絵本紹介【うさこちゃんとどうぶつえん】【ティッチ】【はなのすきなうし】
0~2歳のお子様へ 「うさこちゃんとどうぶつえん」
うさこちゃんに、お出かけを誘ってみるお父さん。
うさこちゃんは、動物園と聞いて喜びます。
したいことを自分で決めたので前向きです。汽車で行くことを提案しました。
汽車の窓から景色を見ている二人の大きな顔が印象的です。
動物園では、いろいろな動物に出会います。
各ページに動物がいるので、とてもよくわかります。
大きなカメに乗せてもらった時には、なかなか体験できないことなので、うさこちゃんは得意顔になります。
ディック・ブルーナの絵本は、無表情に描かれているからこそ、文章が案内役となって読み手一人一人の心の中で、うさこちゃんの表情が生まれます。
我が子のために描いたうさこちゃんシリーズは、ディック・ブルーナの愛にあふれた絵本です。
「うさこちゃんとどうぶつえん」
ディック・ブルーナ 文・絵
石井桃子 訳
福音館書店 700円+税
3~4歳のお子様へ 「ティッチ」
小さな男の子のお話です。
ティッチには、お姉ちゃんがいてお兄ちゃんがいます。
姉さんはちょっと大きくて、兄さんはずっと大きいのでした。
二人は大きな自転車を持っていますが、ティッチは小さな三輪車。
二人は凧を持っていて、空高く上げることができますが、ティッチが持っているのは、手の中でまわるほどの小さな風ぐるま。
二人は立派な楽器を持っていますが、ティッチのは小さな木の笛でした。
と、これでもかと二人の大きな持ち物と、ティッチのを比べます。
さて、兄さんは大きなシャベル、姉さんは大きな植木鉢を持っていて、ティッチが手にしているのは小さな種でした。
そうです。このあとの展開で、ティッチが歓喜するのです。
日ごろなかなか上の子に追いつき、追い越せない下の子にとって、気持ちをよく代弁している絵本です。
「ティッチ」
パット・ハッチンス 作・絵
石井桃子 訳
福音館書店 1,100円+税
5歳以上のお子様へ 「はなのすきなうし」
昔、フェルジナンドという子牛がいました。
他の子牛たちは元気に遊んでいましたが、フェルジナンドは、花の匂いを嗅ぐのが大好きでした。
お母さんは、息子のことを心配します。「一人ぽっちで寂しくないのかしら」と。
そこである時、息子に聞きました。「他の子と一緒に遊ばないの?」
けれどフェルジナンドは、「僕はこうして一人、花の匂いを嗅いでいる方が好きなんです。」と言いましたから、お母さんは安心して息子の好きなようにしておいてやりました。
年が経ち、フェルジナンドは立派な牛になり、相変わらず花の匂いを嗅いで暮らしていました。
一緒に牧場で育った他の牛たちも大きくなり、彼らは、ゆくゆくは立派な闘牛になりたいと、一日中角でつっつき、頭をぶつけあっていました。
そんなある日、闘牛にふさわしい牛を見つけに男たちがやってきます。
そして、思いがけないことから、あのフェルジナンドが選ばれてしまったのです。
さあ果たして、闘牛として務まるのでしょうか。
我が子の好きなことを、ありのままに認めて、任せて、信頼しているお母さん牛に、とても温かいものを感じます。
またフェルジナンドは、ただただ素の自分でいるだけに対して、周りがあれこれ慌ただしくしている様子が、噛み合わない面白さとなって表現されています。
大人の方にもお薦めしたい一冊です。
「はなのすきなうし」
マンロー・リーフ 文
ロバート・ローソン 絵
光吉夏弥 訳
岩波書店 640円+税
宮城知加子
我が子の子育て期間、絵本のセミナーなどに参加し、心に響く良質の絵本に出会いました。
現在、親子支援に保育士として従事する傍ら、玩具店の絵本コーナーも担当しています。
多くの方に素敵な絵本を知ってもらえたらいいなと思っています。
我が子の子育て期間、絵本のセミナーなどに参加し、心に響く良質の絵本に出会いました。
現在、親子支援に保育士として従事する傍ら、玩具店の絵本コーナーも担当しています。
多くの方に素敵な絵本を知ってもらえたらいいなと思っています。