絵本紹介【じのないえほん】【たんじょうびのおくりもの】【ごきげんならいおん】

歯を磨いて朝ご飯を食べて…。
外へ出てみると…泣いている子がいます。
さあ、男の子はどうするのでしょう。

子どもにとっての一日は、「きょうはどんなことがあるんだろう」というワクワクした目覚めから始まります。 そんな希望と、やさしさにあふれた絵本です。

この絵本は、０才からと設定されているように字がありません。1ページに、対象になる物が大きく描かれてますので注目して見てくれます。
0才や1才の子には、ページごとに何があるか伝えることができますし、2才の子には、登場人物にその子の名前を付けて語ってあげると楽しいです。
主人公になれる嬉しさから、照れながらも聴いてくれることでしょう。


「じのないえほん」
ディック・ブルーナ　ぶん/え
いしいももこ　やく
福音館書店　700円＋税

3才の誕生日に息子に会いに行きたくて、お父さんは用意したプレゼントとともに、トラックで帰ろうとします。
ところが、様々なトラブルが…。
はたして、帰りつくのでしょうか。

大きなりっぱなトラックが、次々と違う乗り物に変わっていくしかけ絵本です。
何としても息子に会いに行くんだというお父さんの愛情が、読んでもらう子どもたちにも、楽しみながら心に沁みていくと思います。

最後、プレゼントの中身が何だったか、開けて見ることができるのも嬉しいです。


「たんじょうびのおくりもの」
ブルーノ・ムナーリ／作
谷川俊太郎／訳
フレーベル館　1100円＋税

フランスの町の公園内にある動物園に、いつもごきげんならいおんがいました。 町の人たちは、らいおんに会いに来ては挨拶をするのでした。
ある日、ごきげんならいおんは、自分の家の戸を飼育係が閉め忘れていることに気がつきました。ごきげんならいおんは、不用心だなあと思いつつも、今日は日ごろのお返しにぼくの方から町の人たちに会いに行こうと出かけます。
さあ、どうなってしまうのでしょうか。

ごきげんならいおんが、前向きで純粋な心の持ち主なだけに、町の人たちの恐れや心配といったマイナスな反応との対比が面白く、愉快に描かれています。
飼育係の息子フランソワとの心のつながりがよく表現されています。

平仮名とカタカナのみの子どもにも読める絵本です。


「ごきげんならいおん」
ルイーズ・ファティオ　ぶん
ロジャー・デュボアザン　え
むらおかはなこ　やく
福音館書店　1100円＋税