家庭のことをママしかできない状態はワンオペ育児の素。何としても回避したいものです。それだけでなく、家事・育児を夫婦のどちらがやってもOKな状態を作っておくと、いざという時も慌てなくて済みます。
また、共稼ぎができると、経済面で安定・安心できる効果もあります。
家庭にとって大きなリスクマネジメントになる「夫婦で家事・育児」。ママ、パパ、子どもにどんなメリットがあるのでしょうか。
(1)ママにとって
◇時間と精神的な余裕で育児ストレス軽減
家事と子育ては年中無休。乳幼児期には、ほぼ24時間で赤ちゃんに対応しなければなりません。
それをすべて一人でやるとしたら?・・・考えただけでも大変なのは分かります。
余裕がなくなってしまったら気持ちも滅入ってしまいます。そこに子どものワガママな要求が重なったりするからイライラ最高潮に!
一緒にできる相手がいる、相談できる人がいるのは、物理的な負担が軽くなるだけでなく、精神的にも心強いものです。ちょっとしたことを相談するだけでも気持ちは前向きになれます。一番身近なサポーターはパパなのです。
時間的な余裕ができたら、自分のことにも目を向けられます。仕事につながる勉強をしたり、純粋に好きなこと時間が使える。
うちの妻の場合、好きな時間はドラマと読書。それがストレス解消になっていると言います。
ママがイライラしていると、家全体がピリピリしますもんね。
(2)子どもにとって
◇健やかな発育にいい影響がある
◇子どもの自己肯定感が高まる
身体を大きく動かして遊ぶことは、ママよりもパパの方が得意。親子で元気に遊ぶことで身体が育ちます。
会話のなかでは、大人の話を理解しようとして子どもの知性が育ちます。
国立青少年教育振興機構の「高校生の生活と意識に関する調査(平成27年度)」によると、日本の高校生は「自分はダメな人間だと思うことがある」と回答した割合が高い傾向にあるそうです。
要因はひとつではありませんが、親にしっかり愛されていると感じられると、自分は自分でOKと思えるようになります。夫婦でしっかり子どもに向き合ってあげることが大切です。
(3)パパにとって
◇人生が豊かになる
子どもとの関りは、 仕事と家庭の行き帰りだけでは見えないものに気づかせてくれます。柔軟なものの見方やおもしろい発想で、大人の視野を広げてくれるのです。
保育園・幼稚園・学校などは、父親という役割だからこそ関われるコミュニティです。同じ経験や悩みを持つ仲間がいて、地域ともつながりを作れるチャンスです。
人と人とのつながりは、人生を支えてくれる大きな基盤になります。
(4)その他
◇2人目以降が生まれやすい
夫の家事・育児時間が長いほど、第2子以降の出生割合が高いというデータがあります(厚生労働省「第6回 21世紀成年者縦断調査」平成21年)。30代の母親が第2子を産まない理由の多くが「夫の非協力」にあるそうで、僕もそんなお話をよく伺います。
「家庭のことは夫婦でやるのが当たり前」という環境をつくっておきたいものです。
その様子を見ると、子どもも自然と手伝ってくれます。初めはぎこちなくても、少しずつ出来ることが増えて立派な戦力に。どこかで聞いたような話ですね(笑)