Q. 育児と仕事の両立のコツは?A. 適度に手を抜く、です。以前は、食事は一汁三菜、部屋はきれいに、という思いがありました。でも、「こうしないといけない」という囚われは、手放しました。育児も仕事も、誰かに頼る、弱音を吐く、など、周りにヘルプを出せるようになることが大事だと思います。
Q. 家事や育児の協力者はどなたですか?
A. 夫は子どもの保育園送迎、皿洗い、洗濯物たたみ、Yシャツのアイロンかけなどを担当し、家事や育児に協力的です。ただ、一昨年の12月から単身赴任をしているため、今は完全に私のワンオペです。3月からは夫の単身赴任先で一緒に暮らすことになっていますが、家事や育児の役割分担についてはすでにしっかり話し合っています。また、頼れるママ友の存在も有難いです。そして会社。子ども同伴で出勤したら、みんなが遊んでくれたり、面倒見てくれたり。会社のみんなに育ててもらっているなと感じています。
Q. 夫のワークライフバランスに点数をつけるなら?
A. 点数はつけられません。お互い、できることをやって、できないことを補い合っての夫婦ですから、夫を評価することはできません。先日、単身赴任から帰って来た夫が、子ども2人の子守をしてくれたことがあって。「子どもたちと過ごすのは楽しかったけど、毎日だと大変だね。ありがとう。」と、言ってくれたんです。育児の大変さを理解し、感謝の気持ちを言葉で伝えてくれる。それだけで十分です。
Q. 現在の会社で働いてみていかがですか?
A. 子どもを産んでから、この会社で働き続けてきて良かったな、という気持ちが改めて大きくなりました。1人目の妊娠が分かったとき、仕事を続けられなくなることが不安で「産むべきか迷っている」と相談したんです。返ってきた答えは、「命と仕事は天秤にかけていいものじゃないよ」でした。その言葉がなかったら、子どもを産んでいなかったかもしれません。私の今があるのは、この会社のおかげです。
子育て中の従業員は私一人ですが、制度が整備されていないからこそ、柔軟に対応して貰えています。子どもが産まれてからは、子どもの同伴出勤をOKにしてくれました。そしていつの間にか子どもにとって、会社が楽しい場所に。今では保育園に通う長女は、私が会社に行くと知ると「ずるい~」と言うほどです。子どもにとってもとてもよい環境だと思っています。
Q. 再就職を目指す子育てママにメッセージをお願いします。
A. 仕事をしていた方が、育児のオンオフのスイッチが切り換えやすく、メリハリがつくと思います。専業主婦だと、ずっとママでいなければいけないというプレッシャーがありますが、会社に行くと、そこから解放されるんです。職場で、内川美彩、として接してもらえることで、私は私なんだ、と実感できています。家庭以外で必要とされる場所を持つことは、承認欲求を満たすために、必要なことだと思います。