Q.現在の職場に就職したきっかけは?A. FPの資格を取得して別の会社に就職し、経験を積んでいたのですが、待遇があまり良くありませんでした。もっと仕事をするならノルマ達成が必要になるし、子供が小さいのにバリバリ仕事ができるだろうか、という不安もありました。自分の働き方に悩んでいたところに、知り合いに紹介されたのが今の保険代理店です。
私は社長との面接の時に、保険契約を取るためにFPの仕事をするのではなく、FPとして保険の見直しや健全な節約でお客様のためになる仕事をしたい、と理念を勢いでぶつました。今考えると世間知らずで恥ずかしいですが、社長も「新しい風を吹かせて」と受け入れてくれました。職場のみなさんも協力的。だから恩返しをしたくて数字の達成を頑張るモチベーションになっています。
Q.育児と仕事両立のコツは?A. 私の仕事はお客様の都合に合わせるので、夫と早めにお互いのスケジュールを共有します。アプリを利用して、どちらが早く終わって子供を見るのかを調整します。これは一番大事ですね。
子供は中2と小3なので洗濯物をたたんだり、食器の洗い物を洗ったりしてもらうこともあります。そういう時は「ありがとう。ママ助かる」って感謝の気持ちをちゃんと伝えるようにしています。自分で何でも完璧にしようとは思っていないですし、頑張り過ぎてもいないです。
Q.夫はどの様なことを手伝ってくれますか?A. 何でもしてくれます。専業主婦のときは全然しなかったですが、今は洗濯や食器の片付け、一般的なことはだいたいしてくれます。最近は料理も作れるようになりました。作れるように育てたというか。夫が何かしてくれた時は必ずありがとう、と褒めるよう心がけているんです。時には「とても助かる!」などと大げさに言いますね。そうやって感謝して、存分に褒めることでいろいろ協力的になりましたよ。
Q.夫のワークライフバランスに点数を付けるなら何点ですか?A. …90点くらいですかねぇ。足りない10点は、なんとなく100点ではないなという気持ち。家事も手伝ってくれてありがたいですが、その手伝いだけすれば男の人は自分の時間を持てるじゃないですか。でも子供の宿題とかゼッケン付け、送迎など他にもやらなくちゃいけない家事は満載。結局ママがすることがまだまだ多いです。だからそこの部分の伸びしろですね。ママが家事を担っていることに気づいて、労りの言葉をかけてくれるだけでもいいのかもしれないですね。
Q.他に育児家事の協力者は?A. 実家が遠いので夫に頼れない時はママ友です。同じような境遇の仕事スタイルなので、仕事の価値観の合うんです。子育ても共有している感じですね。お互いに事情を理解できるので子供を預かったり、ご飯に連れて行ったり、家に送ったりして、動きをサポートし合っています。とても助かりますよ。
Q.子育て支援のためにあったらいいと思う社会的な制度や方策はありますか?A. 育児休業をきちんと取得できる企業ってすごいと思うし、もっと認知が広まるといいですね。中には自分の会社に育児休業制度があるのか分からない、という女性もいます。せっかく制度があるんだから、浸透しないともったいないです。育児休業を取得して働くと、どれだけ給付がもらえるのかを知ると、女性の働く意欲も向上するでしょう。だからそのことを知って、その上でどう生きていくのか考える時間があるといいですね。
Q.今後の夢を教えて下さい。A. 私のコンセプトは「知って得する、知らなきゃ損する」というものなので、多くの人に伝えて受けとめてほしいです。育児休業や国の制度を知ること、住宅ローンの金利交渉など家計ベースで、知って得することがいろいろあります。保険もそのうちの一つです。小さな節約をちまちまするのではなく、家計にまつわる知恵を得て、お客様の健全でお得な生き方のお手伝いをしたいと思っています。また、お金を得る活動としても、同じ主婦目線でのビジネスマナー講座や働き方プランニングに力を入れています。賢い働き方をして欲しいと思います。
Q.再就職したいと思っているママたちにメッセージをお願いします。A. 私も専業主婦経験があるので、社会的なブランクから飛び出すのには勇気が必要でした。私の場合、資格で「これを勉強しました」という知識と自信をつけたことが、社会に出る勇気になりました。だから自信がないと思う人は、資格は一つの背中を押すきっかけになると思います。