Q. 育児と仕事両立のコツは?A. 家のことをあまり完ぺきにしないこと。自分がしなきゃって、思いこまない。そしてそれを、パートナーに理解してもらうことですかね。以前はわたしは家事も育児もきちんとやっていました。子どもに食べさせる物にもこだわって、手をかけて、と。でもある日、娘に言われたんです。「ねえ、ママ、笑って。」と。こだわって、手間暇をかけ、忙しくして、笑顔を無くしてたんですね。自分では笑顔のつもりでした。でも疲れて、いっぱいいっぱいになっていた私の顔は、子どもには笑顔には見えていなかったんです。言われて初めて気が付きました。
今は、家事に手間をかけるより、子どもと過ごす貴重な時間を大切にしたい、と思っています。特に食事。子どもにとって、誰とどんなふうに食べるかは、とても大事だと思うんです。だから、外食にはよく行きますね。手作りする時間より、「おいしいね~」と食事を一緒に楽しむ時間を少しでも多く取りたいんです。モーニングを外で食べるのは私と娘の楽しみです。
「育児と仕事を両立しなきゃ」と力まず、育児も仕事もどちらも大事だからこそ、それぞれの時間に集中する。すると時間の使い方にメリハリがつき、自然に両立できるのかもしれません。
Q. 家事育児の協力者はいますか?
A. 夫と、実家の母、兄です。家族には本当に助けてもらっています。子どもの送迎をしてもらったり、預かってもらったり。家族の協力が無かったら子育てはできていないかもしれません。
Q. 旦那様のワークライフバランスは何点ですか? またその理由は?
A. 99点です。残りの1点は、一緒に過ごす時間が少し少ないから、かな。家事も率先してやってくれるし、必要なことは言って、と言ってくれます。仕事からちょこちょこ帰ってきて家事をしてくれたり、娘のお迎えに行ってくれたりします。食事作りにこだわっていた私に、「お前がイライラするくらいなら、外食でよくない?」と言ってくれたのも夫です。夫はお盆と正月しかお休みがないので、休日を一緒に過ごすことが少ないことに以前は寂しさを感じていましたが、他の家庭と比べるのはやめました。朝、家族がそろう短い時間を、思いっきり楽しんでいます。
Q. 現在の会社で働いてみていかがですか?
A. 「今後色々な多様性が出てくるだろうから、時間じゃない貢献の仕方、新しい働き方を作っていってほしい。」この社長の言葉で、わたしは入社を決意しました。社長の奥様が専務で、お子さん2人を育てながらバリバリ仕事をしていらっしゃったご経験から、子育てと仕事を両立する状況をよく理解してくださることがとても心強いです。働くママにとって、社長の柔軟さと専務の理解力は、一番の魅力です。実際、私が入社して、それまではなかったフレックス勤務が導入されました。時間管理や業務管理、報告等、自己管理が必要ですが、育児と仕事を両立でき、働きやすさを感じています。
Q.再就職を目指す子育てママにメッセージをお願いします。
A. 勇気がいるかもしれないけど、外に出て、一歩踏み出してみて欲しいです。セミナーとか、職業体験とか、子連れて行けるイベントとか、色々ありますよね。育児だけに集中しないことで、育児により価値を感じ、より楽しいと思えるようになるんじゃないでしょうか。わたしは子どもを持って、価値観が変わりました。子どもを持つことで、それまでは選ばなかった仕事にも興味を持つかもしれません。今だからこそ、新しい感覚で次の仕事を選ぶことができる、と考えて、どんどん行動してみて欲しいです。
そしてきっと、「心が動くこと」が原動力。本を読んだり、雑誌を見たり、映画鑑賞などをして、今の自分の感覚、したいこと、好きなこと、わくわくすることを思い出す時間を作ってみるといいんじゃないかなと思います。子どもが小さい時って、優先順位がどうしても「自分より子ども」になっちゃうから、それをちょっとずつ変えてみて。ママが幸せなら子どもも幸せ。だから、ママ自身が楽しむことを悪く思わないで欲しいですね。子どもはみんなが育ててくれる。ママ一人で育てるわけじゃないんだから、子育てを気負う必要はないのかなって思います。ま、昔のわたしはそうでしたけどね(笑)